みなさん、こんばんは!
今日は4年に一度訪れる閏年で、2月は28日までしか本当なら無いのですが今年は29日までありました。次に2月29日が訪れるのはさらに4年後の2024年。
さてさて今回も引き続きチューバにはどんなメーカーがあるの?番外編パート2をお送りします。
とても有名な会社を載せるのを忘れていたため、有名企業が何個か出てきますがご了承ください。
前回の記事はこちらから!
目次
Kalison カリソン イタリア
イタリアで製作されていたカリソン社、現在は残念ながら倒産してしまいました。
長い4番管と取り外し可能な管体が特徴的だったCチューバなどを作っており、前ミュンヘンフィルチューバ奏者の故トーマスウォルシュさんが愛用していました。
ミュンヘンフィルの動画などを見ればカリソンがどんなだったかわかりますのでぜひ調べてみてください。
クリスティアンティーレマン・ミュンヘンフィル ブルックナー4番
ミュヘンフィル公式動画より
Kanstul カンスタル アメリカ
アメリカ合衆国西海岸アナハイム市にあるカンスタル社、1970年代にコーン社にベンゲ社が買い取られた時にZigmant Kanstulさんはじめ有能な職人が創設した会社です。
アメリカの伝統を受け継ぐこの会社は、アメリカ人チューバ奏者との対話を繰り返し、様々なチューバを作っています。
Böhm und Meinl ベーム ウント マインル ドイツ
聞きなれない名前かもしれませんが、BM Symphonicと聞けばピンと来る人がいるのでは無いでしょうか。
そう、あのマイスターワルターニルシュルのことです。
約1988年までマインル家(今のマイネルウェストン社の家系の方)の方が作られた会社で、主に楽器の部品などを小さい工房に卸したりしていました。
その後マイネルウェストン社でマイスターとして働いていたワルターニルシュルさんに受け継がれ、今でもBM Meister Walter NirschlのホームページにBMの文字が残されています。(2002年にシュライバー&ゼーネ社に売り渡されましたが、ニルシュルさんがその後も製造を担当していました)
ベルが前に向いていたレコーディングチューバやマルツァーンモデルなどが製造などもしていました。
Holton ホルトン アメリカ
今でもホルンで有名なホルトン社。
1898年スーザバンドのトロンボーン奏者を務めていたフランク・ホルトンさんによってシカゴにあるビルで開業された会社です。
フィリップファーカス、バリータックウェル、エセルマーカーなど数多くの有名ホルン奏者がこのメーカーを愛用していました。
チューバでは、ロンドン交響楽団のチューバ奏者だったジョンフレッチャーさんがホルトン社のヨークチューバを使っていたことで有名です。
Getzen ゲッツェン アメリカ
トロンボーンで有名なゲッツェン社ですが、昔一時期チューバを製造していました。
このメーカーで働いていた職人がヨーク社チューバのB管をC管に初めて改良したと言われています。
York ヨーク アメリカ
ようやくヨーク社についてこいつは書くのかと思われるかもしれませんが、ようやく書きます…笑
1884年にシェームズ・ウォレン・ヨークによって設立されたヨーク社、なくなってしまった会社ですが、今ではチューバ奏者で知らない人はいないほど有名になっています。
特に有名ななのは、C管チューバで、1930年代にフィラデルフィア管弦楽団の注文によって2本のチューバ製作され、その後シカゴ交響楽団チューバ奏者金管楽器の神様的存在のアーノルドジェイコブスに売却され、現在はシカゴ交響楽団が保有する1台しかないと言われています。
もともとは4本ピストンを持つB管だったものをC管にしたもので、後から5番ロータリーを取り付けたのでオリジナルのヨークチューバは5番の配管がすごいことになっています。
(今は首席チューバ奏者ジーンポコーニーさんが吹かれています)
ザ・アメリカンなこの楽器は、音や音程にとても優れており、今では現存市内会社のため、このオリジナヨークをコピーしたモデルいわゆる「ヨークモデル」(ヤマハ、ワルターニルシュル、ヒルスブルナーなど)が多数存在します。
C管吹きにとってヨークモデルというのは憧れのチューバですね。
現在では、このオリジナルヨークが持つ4ピストン・1ロータリーの形を持つものも一応ヨークモデルとも言われていて、ヨーク型のモデルという意味となっている場合もあります。
Andreas Jungwirth アンドレアス・ユングヴィルト オーストリア
オーストリアではウィンナーホルンやウィンナーオーボエなど独自の楽器が存在しますが、チューバにもウィンナーチューバがあります。
オーストリアで今でもウィンナーチューバを作っているAndreas jungwirth社。
左手3ロータリー、右手3本ロータリーの合計6本のロータリー機構を持つウィンナーチューバ。
昔のウィーンフィルを聞くとウィンナーチューバを聞くこともできますが、現チューバ奏者Christoph Giglerさんが最近新しいウィンナーチューバを作り、使っています。オーケストラでどれくらい頻度で使っているかはわかりませんが、Art of Brass Wienで使っているみたいです。
調べれば調べるほど深いチューバの世界..
チューバにはどんなメーカーがあるの?シリーズとしては6弾目の今回。
少しづつ倒産・統合してしまった会社が出てきました。
まだまだこのシリーズ続きますので、お楽しみに!!!
まだ前回までの記事を見ていない方はこちらから…
それでは、Tschüß!!!